公開日 2021年4月23日 最終更新日 2023年12月27日
日本人のプラスチック消費量については下の記事でも紹介したように、世界的に見てもとても多いです。なんでそんなに多いのか?と考えた時にその理由のひとつとしてあげられるのに、ゴミ袋があることに気が付きました。
今や市町村別にゴミの分別方法が異なり、指定のゴミ袋に入れなければゴミを捨てることができない地域も少なくありません。
この記事では、ドイツではどのようにゴミを分別しているのか日本のゴミ処理事情と比較しながらまとめています。
もくじ
ドイツの家庭ごみ事情
ドイツでは家庭ごみを捨てるためには各家の前に設置された大きなボックスに入れなければいけません。この大きなボックス(色分けされている)は大きく分けて4つあります。
- 生ごみ(主に深緑や茶)
- 可燃ごみ(主に黒)
- プラごみ(黄色)
- 紙ごみ(青)
全てに共通することは、いつでも・そのままゴミを入れることができることです。そうすることによるメリットはたくさんありますし、日本の家庭で抱えている問題はほぼ解消されるのではないでしょうか?
ドイツのゴミ処理の仕方のメリット
いつでも出せることによって、溜まってしまう生ごみの匂いが気にならないので、家庭内の三角コーナーに蓋や、それらを入れるビニール袋の必要性がありません。またゴミを出し忘れてしまうこともないので、匂いが気にならなかったり、ストレスも軽減されるのではないでしょうか。
またゴミ袋を使わないことでゴミを入れるゴミ袋の消費を大量に減らすことができます。我が家ではすべてのゴミをゴミ箱に直接入れることで基本的にゴミ袋を使わずに生活することができます。
ドイツの黄色いボックス、プラごみ
プラごみと言っても、プラスチック以外にも缶や発泡スチロールも一緒に捨てることができます。日本ではきれいなプラしかプラごみと認めない地域も多いので分別は多少楽なのではないでしょうか。
青いボックス、紙ごみ
紙ごみも引っ越し時や新しい家具を購入した時には大きめの段ボールのゴミなどが出ます。そんな時は家庭用の紙ごみボックスに入れるとあっという間にボックスがいっぱいになってしまうので、街の至るところにある大きな紙ごみ回収ボックスに入れることができるようになっています。
街のあちこちにある回収ボックス
紙ごみの回収ボックスの近くには大抵、ビン回収用ボックスもおいてあります。ビンは緑・茶・白と色ごとに3種あります。
ビンをボックスに入れるとガシャンと騒音問題などもつながるので、回収ボックスを利用できる時間が決まっていたりすることもあります。
また衣類回収用ボックスも数は多くありませんが設置されています。そこにはまだ着れるけれど要らなくなったような衣類をいつでも入れることができます。
それらは例えば赤十字などの社会施設が回収してリサイクルすることにつながるのです。
デポジットのシステム
耳にしたことがある人も多いかもしれませんが、ドイツのほとんどのペットボトル・ビール瓶・食品が入った瓶・缶にはPfand(プファンド)というデポジットがついています。これをスーパーなどに設置されている専用の機械に通すことで、購入時に上乗せされた金額が少量ですがかえってくるシステムになっています。
これによって不法投棄が減ったり、正しい場所に返すことでリサイクル率もあがりますよね。
日本のゴミ事情
日本人の一人当たりのプラ包装廃棄物の年間消費量は世界で2番目に多い(2015年)と言われているので、その分プラごみの量も他国に比べて多いはずですよね。そうするとゴミを入れる袋の量も比例して多くなるのは自然なことです。
日本のゴミ袋
有料化しているポリ袋も多いですが、まだ至る所で無料配布されている袋が多いのも現状です。それらをゴミ袋として利用している人も少なくないのではないでしょうか?
また指定・未指定に関わらずゴミ袋を購入するとそのゴミ袋はさらにプラ袋で包装されていませんか?
ドイツではもう何年もゴミ袋を購入していませんが、5年前購入していた頃は市販のゴミ袋はロール状に巻かれて紐で止めてあるだけで、プラでさらに包装されているのは見かけたことがありません。
少しでも無駄を減らす
日本もドイツのように家庭ごみをいつでも・ゴミ袋なしで処理できれば、無駄なゴミを減らすことは簡単ですが、そのためには場所が必要であったり様々な規制を変えなければならないので個人単位で変えることは現状残念ながらできないですよね。