公開日 2021年5月14日 最終更新日 2021年8月8日
お料理には欠かせない油(オイル)ですが、揚げ物はもちろん食材を炒める時以外にも、サラダのドレッシングやお菓子作りに使ったりと、油はキッチンに絶対に常備されているもののひとつではありませんか?
その油(オイル)にもたくさんの種類がありますが、みなさんのおうちにはどんな油(オイル)が常備されていますか?
この記事では油(オイル)について、環境問題とともにまとめています。
もくじ
話題になっているパーム油
パーム油というとあまりなじみがないかもしれませんが、アブラヤシの果実から採れる油のことで、植物油脂として日本でもマーガリンやインスタント食品・ポテトチップスなどによく使われています。
日本の家庭では見かけないパーム油ですが、世界的に見ても2019年時点で一番生産されている植物性油が大豆油を抜いてパーム油なのです。
アブラヤシが育つ環境は高温多湿で、これだけパーム油の需要が弱まらずにどんどん増えていくと・・・
- パーム油の生産数を増やすために土地が必要
- そこに住む人々の生活の場を奪う
- 熱帯雨林を伐採→動物たちも追い出される
- 森林がなくなることで二酸化炭素を吸収する木々がなくなり地球温暖化の原因に
- 伐採された森林が乾燥して山火事の原因に・・・
また健康面でも問題視されていて、精製された食用油脂中に発がん性物質の可能性のある「グリシドール脂肪酸エステル類」が含まれていることで注意喚起されています。
(引用:【あなたの食事は大丈夫?】知らずに食べている超〜危険な油!その名はパーム油!!/ Wikipedia-Palmoel-/ UFOP Report on Global Market Supply 2019/2020
人気が高いココナッツオイル
ココナッツオイルはその独特の香りから人気の油(オイル)のひとつになっていますが、その原料となるココナッツの実もフィリピンやインドネシアなどの高温多湿の地域で栽培されています。
パーム油に比べて健康面で評価されているココナッツオイルですが、実は本当に健康かどうかはしっかりと証明されていないうえに、環境にとってもあまり好ましいとは言えないのです。というのも、パーム油のように生産量を増やすために熱帯雨林が伐採されている現状があり、パーム油が1ヘクタールあたり約3トンの油を収穫できるのに対し、ココナッツ油はわずか約0,7トンほどしか収穫されないのです。
しかしながら、ココナッツの実は油以外にも様々な製品へと加工されるのでその生産が必ずしも悪いわけではありません。また島国はたくさんココナッツを生産することで、その国の経済を回す重要な植物となっていることも確かです。
ここでもまた非人道的な条件下で働いている人もいるのでココナッツオイルを購入するにしてもその商品が公正取引のもと生産製造されているのか確認することもまた、人権を守る上でとても大切になってきます。
(引用:Kokosöl – Keine gute Alternative zu Palmöl)
トランスポートの問題
パーム油・ココナッツオイルは様々な問題がありますが、環境に与える影響はそれだけではありません。その植物が育てられる高温多湿の生産地に住んでいないならば、自分の住んでいる国・地域までのトランスポートについても考えるべきです。
飛行機・船・トラック・・・何を使おうともその量・距離が増えることで地球に悪影響を及ぼす物質を発生させ、地球温暖化の原因へとむすびつくのです。
ご当地の美味しい旬な食材・住んでいる地域の近くの商品を買う意味
日本で身近なサラダ油
日本では、食用油は主に揚げ物等に使っておりましたが、西洋では、生野菜に塩や酢を加えた食用油をかけて、いわゆるドレッシングのようにして食べていました。サラダ油というのは、こうしたサラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味です。生で召し上がっていただけるように、より精製の度合いを高めた良質の食用油のことを特に「サラダ油」と名づけました。
(引用:Q.サラダ油の語源)
日本人に一番身近と言っていいサラダ油と呼ばれる油、何が原料がご存知でしょうか?実はその油はすべてアブラナ(菜種)・大豆・ひまわり・トウモロコシ・ごまなどの種子から採取されているのです。
日本ではその中でもJAS(日本農林規格)の基準を満たした原材料を用いてJAS認定工場で製造していなければ、サラダ油と名乗ることはできないそう。(引用:Wikipedia-サラダ油-)
ヨーロッパで需要が高い油(オイル)は?
ドイツの春、電車や車の窓からラントシュトラーセ(街や村を結ぶ道のこと)を眺めると畑一面が黄色になっている景色を見かけます。それがセイヨウアブラナです。
ヨーロッパ国内でもアブラナが原料の菜種油(Rapsöl)をはじめ、ひまわり油(Sonnenblumenöl)の需要は高いですが、オリーブオイル(olivenöl)もまた人気のある油(オイル)です。
有機(オーガニック)栽培であるかもチェック
どこに住んでいようが、やはり国内産の原材料を使った油(オイル)を使うことは環境保護につながりますが、中にはプランテーションによって栽培されているものもあります。
プランテーション(plantation) とは、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、国際的に取引価値の高い単一作物を大量に栽培する(モノカルチャー)大規模農園またはその手法をさす。
(引用:Wikipedia-プランテーション-)
大量に生産することでその国の経済を支える反面、その国の限りある森林を伐採してしまい、そこに生息する動物たちが行き場をなくしてしまうこと、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を増やしてしまっています。また安い価格をつけることで働き手が低賃金で働かされてしまうことなどが問題視されています。
そのため有機(オーガニック)栽培や公正取引のなされた商品を選ぶこともまた、こういったプランテーションに反対する動きとなり、需要を減らすことができるのです。
🌱【持続可能な生活】栄養面4つのチェックポイント、ベジタリアンや公正取引商品について考える
🌱ドイツのBIO商品って何?エコで健康的な【オーガニック】
商品選びが環境保護に結び付く
環境保護を考える上で問題になっている食べ物というのは、油(オイル)に限ったことではありません。しかしながら、油は私たちにとって身近なものであり、料理をあまりしない人でもインスタント食品やお菓子などの加工食品を食べることで油を消費しています。
まだまだ課題は山積みですが、少しでも多くの人が現状について知り、理解を示してもらえるように、また違う食べ物にもフォーカスをあてて記事にしたいと思います。
日本人に一番身近と言っていいサラダ油と呼ばれる油、何が原料がご存知でしょうか?実はその油はすべてアブラナ(菜種)・大豆・ひまわり・トウモロコシ・ごまなどの種子から採取されているのです。
日本ではその中でもJAS(日本農林規格)の基準を満たした原材料を用いてJAS認定工場で製造していなければ、サラダ油と名乗ることはできないそう。(引用:Wikipedia-サラダ油-)
ヨーロッパで需要が高い油(オイル)は?
ドイツの春、電車や車の窓からラントシュトラーセ(街や村を結ぶ道のこと)を眺めると畑一面が黄色になっている景色を見かけます。それがセイヨウアブラナです。
ヨーロッパ国内でもアブラナが原料の菜種油(Rapsöl)をはじめ、ひまわり油(Sonnenblumenöl)の需要は高いですが、オリーブオイル(olivenöl)もまた人気のある油(オイル)です。
有機(オーガニック)栽培であるかもチェック
どこに住んでいようが、やはり国内産の原材料を使った油(オイル)を使うことは環境保護につながりますが、中にはプランテーションによって栽培されているものもあります。
プランテーション(plantation) とは、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、国際的に取引価値の高い単一作物を大量に栽培する(モノカルチャー)大規模農園またはその手法をさす。
(引用:Wikipedia-プランテーション-)
大量に生産することでその国の経済を支える反面、その国の限りある森林を伐採してしまい、そこに生息する動物たちが行き場をなくしてしまうこと、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を増やしてしまっています。また安い価格をつけることで働き手が低賃金で働かされてしまうことなどが問題視されています。
そのため有機(オーガニック)栽培や公正取引のなされた商品を選ぶこともまた、こういったプランテーションに反対する動きとなり、需要を減らすことができるのです。
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商品選びが環境保護に結び付く
環境保護を考える上で問題になっている食べ物というのは、油(オイル)に限ったことではありません。しかしながら、油は私たちにとって身近なものであり、料理をあまりしない人でもインスタント食品やお菓子などの加工食品を食べることで油を消費しています。
まだまだ課題は山積みですが、少しでも多くの人が現状について知り、理解を示してもらえるように、また違う食べ物にもフォーカスをあてて記事にしたいと思います。